介護職の「つらい」現状

現在日本国内では、65歳以上の高齢者が全人口の21%以上を占めており、「超高齢社会」と呼ばれています。
そんな中、高齢者の暮らしを支える介護職の需要が高まっています。
しかし、その状況に反するように、介護現場では「つらい」という声が挙がり、一般的に介護職イコールきついというイメージが持たれやすくなってしまっています。

では、実際にはどんなことがつらいと言われているのでしょうか。
まずよく言われるのが、一人あたりの仕事量が多く忙しいということ。
世間のニーズに比べて、介護職の人数は圧倒的に少なく、多くの介護現場で人材不足が発生しています。
これが原因で、バタバタ動き回ることになり、きついだけでなく、人材不足の影響であまり休むことができないといった問題もあります。
常に業務に追われ、満足に休むことすらできないのは、非常につらいことでしょう。
今後も介護業界において、人材不足が深刻化し、業務が山積みの状態が多くの現場で続いた場合、劣悪な介護施設がまん延する危険性があります。
というのも、従業員一人ひとりに余裕が無いため、迅速に作業をこなすことが第一優先になってしまうからです。
高齢者の暮らしをしっかり支えたいのなら、ケアの質を意識した介助を実践することが大切です。

また、介護職は体力的にも精神的にもエネルギーを使うという点が指摘されています。
利用者を介助する際は、相手を抱えたり、移動させたりと、絶妙な力加減でサポートをすることが求められます。
この絶妙な力加減は、結構力を使うものです。

加えて、精神面でつらいのが人間関係。
介護職になると、同僚はもちろん、利用者とそのご家族とも上手にコミュニケーションを取る必要があります。
時には理不尽な人に出会うケースもあるでしょう。
そんな時、厄介なトラブルを招かないためには、発言や行動に十分に気をつけなければなりません。